2026年6月10日

検診で「ピロリ菌陽性」と言われたら?
検診の採血結果を見て、「ピロリ菌陽性(+)」という文字に驚いたり、不安になったりしていませんか?
「自覚症状はまったくないのに、本当に治療が必要なの?」「胃カメラの検査が怖くて受診を迷っている」という方も多いと思います。
今回は、ピロリ菌を放置するリスクや、なぜ胃カメラが必要なのか、そして当院が実践している「徹底的に苦痛を抑えた検査の工夫」について分かりやすく解説します。
1. ピロリ菌を放置するとどうなる?除菌が必要な理由
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、強い酸性である胃の中に生息できる恐ろしい細菌です。
子供の頃に感染することが多く、一度感染すると自然に消えることはほとんどありません。自覚症状がなくても、胃の粘膜ではじわじわと慢性的な炎症(胃炎)が進んでいきます。
放置すると、将来的に胃潰瘍や十二指腸潰瘍、そして「胃がん」を引き起こす最大の原因になります。実は、胃がんの原因の約9割にピロリ菌が関係していると言われています。
しかし、裏を返せば「ピロリ菌を退治(除菌)すれば、将来の胃がんリスクを大幅に下げられる」ということです。検診で見つかった今こそ、将来の健康を守る絶好のチャンスです。
2. 「採血で陽性なら、すぐ薬を飲めばいいのでは?」…胃カメラが必須な理由
「採血でピロリ菌がいると分かったなら、すぐに除菌の薬を処方してほしい」と思われるかもしれません。
しかし、日本の医療保険のルール(保険適用)により、ピロリ菌の除菌治療を行うためには、必ず事前に「内視鏡検査(胃カメラ)」を行い、胃炎の状態を確認することが法律で義務付けられています。
また、薬を飲む前に「すでに胃がんや重い潰瘍ができていないか」を直接目で見て確認しておくことは、安全な治療のために欠かせない重要なステップです。
3. 「胃カメラは苦しい・怖い」を解消する当院のこだわり
「胃カメラが必要なのは分かったけれど、あの『オエッ』となる感覚(嘔吐反射)や痛みがどうしても怖くて一歩が踏み出せない…」
そんな患者さんの不安に寄り添い、当院では徹底的に苦痛を減らすための2つの工夫を行っています。
① 「経鼻内視鏡(鼻用の細いカメラ)」を、あえて口から挿入
当院では、一般的な経口カメラよりも圧倒的に細い「鼻用のカメラ(経鼻内視鏡)」を使用し、それを口から挿入します。
「鼻の穴が狭くて通るときに痛い」「鼻血が出やすい」という方でも安心です。カメラ自体が非常に細いため、喉を通過するときの「オエッ」とする不快感を最小限に抑えることができます。
② 「喉の麻酔」+「鎮静剤」のダブル麻酔
通常と同じように喉への麻酔(スプレー)をしっかり行った上で、さらに気持ちをリラックスさせる「鎮静剤」を点滴から使用します。
うとうとと眠っているような、あるいはリラックスした状態のまま検査が終わるため、「いつの間にか終わっていた」と感じる患者さんがほとんどです。
※【鎮静剤を使用する際の注意点】
鎮静剤を使用した後は、院内のベッドで30分ほどゆっくりお休みいただいてからのご帰宅となります。また、検査当日は自動車・バイク・自転車などの運転は絶対にできませんので、公共交通機関やご家族の送迎などでご来院ください。
ピロリ菌陽性と言われたら、まずは当院へご相談ください
検診での「ピロリ菌陽性」は、あなたの体が発してくれた「胃の健康を見直すサイン」です。
「検査が怖いから」と先延ばしにしてしまうのが一番もったいないことです。当院では、患者さんが「これならもっと早く受ければよかった」と思えるような、苦痛の少ない優しい内視鏡検査を心がけています。
不安なこと、気になることがあれば、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。将来の安心のために、はじめの一歩を踏み出してみませんか?